咬み合せ治療の目的・目標は、あなたが生まれたときの姿に戻ることです。
赤ちゃんになるわけではないですよ。念のため。
先天性の疾患は別として、生まれてすぐに肩が痛いとか、腰が痛いとか、頭が痛いとか、苦しい症状を訴える赤ん坊はいませんよね。
元々赤ちゃんはしゃべれないし。という突っ込みはやめてください。
では、その辺が痛そうな赤ちゃんは見たことがありませんよね。
『あ~今日は泣き疲れて腰が痛いわ。』という赤ちゃんはまずいないと思います。
生まれたてをよく見てください。まず左右均等です。中には横分けになっていたり、一方が一重でもう一方が二重(私の息子です。)とかはありますが、概ね均等でしょう。頭の形も初めはきれいですよね。
顔写真がありましたら今のあなたとあかちゃんのときのあなたと、顔をよく比べてくみてださい。
しわが増えたとか、白髪が…てなことは今はおいておきましょう。
よーく見てください。あなたもあかちゃんのときは均等な顔立ちじゃないですか?
今はどうでしょう。目の大きさが違ったり、ほっぺのふくらみが違ったり、鼻筋が曲がっていたり、唇の太さや傾きが違ったりしてませんか?
顔だけでなく体も歪んだり傾いていたりしませんか?猫背にもなっていないでしょうか?
いーってしてみてください。歯並びの中央も上と下で違ってませんか?歯並びは…?
均等でなくなったところはたくさんあると思います。
なぜこんなに変わったのでしょう。病気?怪我?思いつくことはありますか?
また見た目だけではなく、病気だと言われてないのに、検査してもどこも悪くないのに、調子が悪かったり、痛かったり、動かなかったり、やる気が出なかったり…、そんなことがありませんか?
我々はその原因を、いやその犯人を、えーっと、
あなた、そう、あなた自身だと考えています。
病気や怪我でそのようになったのでなければ、多くの場合悪い生活習慣から引き起こされたものだと我々は考えています。
戦後から始まった軟食による下あごの発育の悪さも大きな要因です。世界的にみても、これほど食生活が短期間に変わったのは日本人ぐらいで他にはない現象のようです。欧米様式の生活を短期間で取り入れたことによる弊害ともいえます。まさに『オウベイカ!』(突っ込みです。なつかしい。)ですね。
困ったことに欧米化は便利でかっこいい。今さら昔の生活には戻れません。
顔立ちも戻したくないですよね。細い顎が増えてきています。頭の形も変わってきてるようです。残念ながらこちらの方がかっこいいんですよね。ゴルゴ13のようながっちりした顔立ちはもはや昔風になってきています。今やプレイボーイにはなれません。
でも健康のことをかんがえると…。複雑…。
咬み合わせは身体の姿勢、バランスを保つ要のひとつです。咬み合わせが悪いと身体の姿勢、バランスが悪くなり、姿勢、バランスが悪いと咬み合わせも悪くなります。
悪い生活習慣とは身体や咬み合わせを歪ませる生活習慣のことです。
具体的には頬杖、横向き寝、うつ伏せ寝、唇や舌の巻き込み、片噛みなどに代表される癖です。
このような癖のなかで、頭と顔の中央部から下部にかけて、悪影響を及ぼす(力を加える)生活習慣を『態癖(たいへき)』とよんでいます。
咬合療法(咬み合わせ療法)では本来あるべき姿を態癖によって歪まされていると考えています。
思いがけない癖も多く、職業的なものもあります。見つけることが難しい癖もあります。
では今すぐ態癖をやめればどうなるか。
おそらく生体は生まれたときの姿を目指して身体の修復改造にとりかかります。これが生体の自然治癒能力です。怪我が治るのと同じです。生体は健康になりたいのです。
ただ問題があります。時間がかかるということです。
そのスピードを短縮することが、我々のお手伝いできるところです。
あなたをよーく観察し、態癖を探して(気付いて)止めてもらい、手を加えて(加えないこともあり)ゴールに近づいていきます。
態癖はあなた自身に見つけてもらわなければいけません。
そういうことから治療は真に二人三脚です。
一緒にゴールを目指しましょう。